こんばんは、ゆらりです
「当事者あるある」だろうけど、回りの方々には面と向かって説明しにくい
それ故に、周りの方々と険悪な関係になっているかも知れないなあ…と感じたので、今回の記事を書いています
自分の体験談なので、全ての当事者の方に当てはまる訳ではないと思いますが
当事者と周りの方々の良好な関係を築いて貰えるきっかけになったら良いな、と思っています
当事者の方の、自分が謝れない事の気付きになりますように
謝罪出来ない当事者の、周りの方の怒りが落ち着きますように
皆様の気持ちが軽くなりますように
ミスを連発していた、自分が当事者だと気付いていなかった頃、隠していた頃
私が自身を当事者なのか?と疑い、診断を受けたのは就職してから確か10ヶ月ほど経った頃です
それまで「またやってしまった」と、職場でミスをする度に
「自分はこの場に居ない方が良いよね」という情けなさに潰されそうになり、謝罪の声がとても小さく
診断を受けた後も、薬を服用してミスが減ったものの
ミスをしては「やっぱり発達障害だから、ミスを0には出来ないな」と思って落ち込んで
それと同時に、解雇を恐れてADHD/ASDを言えなかったという理由がありますが
障害を隠している事自体の罪悪感のようなモノで
自身のADHD/ASDを知らなかった時よりも「その場から消えたい」気持ちになりながらの謝罪の声は、本当に消え入りそうでした
※どんな人でもミスはしますが、何千回もしている作業の手順を抜かしたり、何万回書いた経験のある書類の記入漏れをしたり・・・
当事者の場合、周囲には理解不能のレベルの方向のミスをします
辞める覚悟でカミングアウトした後も
薬を使っていても、調子の悪い時にはミスの回数が増えます
とある日、ミスをし過ぎて、あまりの罪悪感と情けなさに、辞める覚悟で先輩に当たる方にカミングアウトしました
奇跡的に職場に残れましたが、その後も「何故か謝罪の声が小さい、言って無い?」と指摘される事が度々ありました
ミスをする時は調子が悪く、声も無意識なのか小さくなっている、という指摘も受けていたので
そのせいかな?と最初は自分で思っていました
何故か腑に落ちなかった「謝る」の意味
何かの折、謝る声が小さくなっている事について「謝る前に、そのミスを何故したのか、次にしない対策を考えている気がする」と職場の方に言ったような気がします
その時「まず最初に謝って「申し訳ない」という気持ちを示して、相手の怒りを下げてから・・・」と諭されました
聞いた時、納得しているのに腑に落ちてこない感覚が私の中に残りました
なぜ、この言葉が自分に響かないのだろう?
「申し訳無い」って思っているけど、なぜ自然と声が出ないのだろう?疲れてるから?
この時から、この問いは、掴もうとすれば絶対に掴めないけれど、常に傍にジッと潜んでいる「私の問い」になっていました
強烈な違和感を覚えた、私に投げられた言葉
上記の出来事があった後、職場と関係の無い場所で、初対面の人とオンラインで話をしていました
どんな話の流れだったか覚えていません。ただ、このワンフレーズのやり取りだけ、鮮明に覚えています
*
私:失敗するの、怖くないですか?
相手:謝ったら大抵許してくれない?私、性善説過ぎるのかな?
*
わかるのに、わからない
共感出来るはずなのに、理解出来ない
職場で感じた時よりも、ずっと強い違和感が残りました
物事にも依りますが、自分自身、謝られる前に「人ってミスするよね。失敗するよね」と、勝手に解釈して不快に思わない時が多くあります
また、待ち合わせに相手が30分遅刻した時でも、自分の短期記憶の弱さの為、遅刻の事実自体を忘れて、その後の会話が噛み合わなかった事もあります
自分自身は謝る前に許している時、気にして無い時もあるのに、なぜ謝罪しない?(出来ない?)
いや、まず私は、どこに、何に、違和感を感じているの?
やり取りの中の、どの部分が自分自身ひっかかったのかさえわからないまま、オンラインの会話は終了しました
「二度とミスしない誓い」の意味が強かった、私の中の「ごめんなさい」
「謝れば全部済むと思って・・・!」
疑問が解消されたのは、怒った母親が父親に言った、この言葉を聞いた時でした
私の父親はミスをしては謝罪をしていたものの【同じミスを次の日にする】を、私が物心ついた時から繰り返していました
「ごめんなさいで済むと思うな」
「謝れば全部終わりと思って・・・」
「すみませんじゃ、済みません」
「申し訳無い、って思っているなら気にしてやらなくなるよな?」
「もう「ごめんなさい」要らないわ。また明日するんでしょ」
謝罪しても改善が1ミリも見当たらなくて、母親は父親が謝る度に段々許さなくなり、怒鳴るようになりました
私が父親を病院に連れて行き
ASD(自閉症スペクトラム症)診断を付けて貰うまでの20数年間、ずっと怒鳴っていました(今でも言っていますが、半ば諦めて言っています)
20数年間、両親のやり取りを聞き続けていた為
私の中の謝罪は「同じミスするなら謝っても相手は許さない」「謝るなら二度と同じミスはしない」という意味の方が身体に刻まれていたようでした
謝罪したら「相手に嘘を言っている」事になるので、そりゃ…言いづらいですよね
ミスの回数は頑張っても0には出来ないですから
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私の中の言葉の意味の書き換えが出来たのは、謝った時、職場の方が、許してくれたり、少なくとも怒鳴ったりしなかったからです
今では謝れています(相当調子の悪い時は、声が出ていないようですが・・・)
正直「何故、自分が謝罪は苦手なのか」気付いた後も、初期の謝罪の声は震えていました
頭で理解しても、身体は簡単には言う事を聞きませんね。厄介でした
職場の皆様に感謝、です
当事者の方へ ~優しい空間で練習して、言葉の意味を書き換えましょう~
周りの人が謝っても怒られているのを見続けていたり、御自身が失敗をし続けて謝罪しても許して貰えない体験を重ねていたりしているかどうか、振り返ってみてください
まず、気付く事が大切です
謝罪が苦手な理由が納得出来たら、今度は「言葉の意味の書き換え」を試してみてください
例えば、当事者仲間のイベントで、些細なミスの時に謝ってみてください
当事者なら、割と簡単に許してくれる方も多いでしょう。自分も何かとやらかすので
当事者同士で「謝れない理由」を話してみるのも、気持ちがスッキリするかと思います
そうやって、ちょっとずつ楽になって頂ければ嬉しいです
支援者の方へ ~叱責で恐怖を刻み込まないで~
26歳になるまで、私は「謝罪が苦手な理由」に気が付きませんでした
他の当事者の方でも、相当な年齢になっていても謝罪しない(出来ない)傾向が見受けられます
謝罪しない当事者は、条件反射で「謝罪=恐怖」が形成されているかもしれません
これは無意識のものなので、本人は気付いていない可能性も大いにあります
この場合、怒鳴ってしまうと、ますます恐怖が想起されて謝罪が出来なくなります
本人が謝罪した時には、叱責せず、ミスや失敗の改善策を一緒に考えたりするか
本人の限界まで対策を立てて、それでものミス、でしたら許してあげて頂きたいです
特に子供さんは「なんか叱られているから、これは改善すべき事」と分かっていたとしても
改善の仕方までわかっていません。同じ事を繰り返します
もう改善方法なんて、限界まで試した、それでも出来ないんだ、という支援者の方も居ると思います
当事者が出しているライフハック、生活改善術の書籍をお勧めします。対策のレベルが違います
当事者の「謝罪=恐怖」の条件反射を解いて頂ければ幸いです
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参考資料
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