はじめまして。成人してから発達障害の診断を受けました、ゆらりと申します
今回、私のADHD/ASDの事を知っても全く動じず、今でもフラットに接してくださるNPO法人の方が「小学校から始める、自分で作る学び方~学校外の多様な学び説明会~」と題して
実施されている事業のうちの1つ、教育プログラム「i.Dare」を通して「学び」をテーマにして喋る、と聞き
「発達障害、不登校・・・世間一般のマイナスイメージを全く気にしていないNPO法人の方々が、何を喋るんだろう?」と興味を持ったので、参加してきました
今回は、そのイベントのレポート記事です
お子様の成長に必要な事、って何だろう?と思っている方に届きますように
環境を整える事で人は育つ

イベントは、代表理事の瀬戸さんの自己紹介から始まりました
NPO法人SOMAの公教育から私教育まで展開している事業の話をしてから、今年で3期目になる事業の1つの教育プログラム「i.Dare」を通して「学び」とは何かをお話してくださり
その後、副代表理事のお二人が、自己紹介の中で「学び」とは、を語ってくださいました
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大人の役割は、なによりも、子ども達の自主性を尊重する事、そして、その生活している時間・空間を整える事
事業の1つ「i.Dare」のプログラムでは子供達の「したい」の希望に
具体的な情報は与えないで、見方・考え方を示して
「今、出来る事は何か?」「出来ない事を出来るようにするには、どうすれば良いか?」を一緒に考えるそうです
・・・と、言っても、出来ない事だらけなので、決して「何でも出来る」と言わないんだとか
子ども達とスタッフの方々が一緒に成長していく感じだそうです
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i.Dareのプログラムは、本当に必要最低限しか決まっておらず「自由」で
何か「これをしなさい!」「あれをしなさい!」という状況では無いからこそ
全国から参加した子供達は、自分の「したい」が自分の中から湧いてくるし
「自由」だからこそ「自分で選択して、時には選択肢を自分の手で作り出して、自分で決定する」事が出来るようでした
i.Dareの1回のプログラムは、1週間に3回×約27回のオンラインと、3ヶ月に一度の4泊5日のオフラインキャラバン(合宿)で構成されています
オンラインでは、参加者同士の対話型のコミュニケーション(カメラon,off、音声on,offも自分で決める)
オンラインだからこそ出来る、様々な方を呼んでの対話
また、「オンライン?!」と疑うくらい、身体を動かす事もあるのだとか
オフラインキャラバン(合宿)では、まず「参加するか、しないか」を子ども達自身で決め、交通手段も自分で決めて集合します
鉄道好きな子は各駅停車で2日かけて合宿場所に来たとか
三食全ての食事を自分達で作り、それ以外は特に決め事は無いそうです
※単発でキャラバン(合宿)だけの参加や、単発のイベントの参加も可能です
「登壇者3人の「学び」とはのお話」
i.Dare自体の説明が終わった後の、対談の中で「安心・安全」という言葉がキーワードに感じられました
現在、民間学童保育を運営している、保育士の副代表理事、鹿内さんは、いつも必要ではないけど
背中に手が当たっているような感覚の「安心・安全」があるからこそ、挑戦が出来て、他者と関わる事が出来る、と仰っていました
i.Dareは、ずっと対面で接している環境だと、挑戦の機会が少なくなってしまいがちな所を、合宿で機会提供が出来る所が、他との違いと考えているそうです
加えて、「考える前に、まず感じる事」もキーワードだったように思います
楽曲教育からSOMAに携わっている副代表理事、濱田さんは「知る事、感じる事が何かをする前に大切な事」とお話くださりました
結果の前に大切な事は何か?を考えて感じ続ける事、プロセスが大事
そもそも「好き」「幸せ」って感じるものですよね
濱田さんのお話を聞きながら、別のイベントで聞いた「体験が無いまま教科書の知識を入れても、空虚な知識で生きた知識とは思えない」という主旨の瀬戸さんの話を思い起こしていました
「体験が大事」だから、オンラインでも身体を動かす事をi.Dareで取り入れているのかな、と思いました




「お話を聞いて~「自分で決めて実行した体験」それ自体の大切さ~」
このオンラインの説明会が終わった後、当事者の集まりの会話を思い出していました
「すぐに言われた事を忘れる」という方が対処法を知りたい、と言うので
1、付箋を持ち歩いて、すぐにメモをする
2、付箋自体が小さくて失くすなら、ノートレベルの大きなモノで代用
3、スマホ使える状況なら、メモアプリを活用
4、議事録が上手く取れない人は、ボイスレコーダーを活用している、と聞いた事がある
と、提示しました。その方は「どれが良いか」と私に尋ねたのですが、困ってしまいました
私はスマホで文字を打つ間に、メモする内容自体を忘れがちなので「1」を採用していますが「3」が合う当事者も居ます
特性の凸凹が個人でバラバラだからです
本人に合う対策は本人しかわかりません
もっと言うと、本人にもわからない時が多いので「自分で試行錯誤して正解を見つける」ので、正解を私は持っていません
上記の説明をしても、まだ「どれが良いか」悩んでいる様子でした
行動するのは、流石に代わる事が出来ません、と思ったのを覚えています
自分で選択した経験が圧倒的に足りないか
正解と不正解の二択の世界で、正解を出し続ける事に慣れきってしまったのか
その世界で失敗を許されなかったのか・・・定かではありませんが
生来の特性の強さで当事者は支障をきたしていますが、「試行錯誤が出来ない」というのは、その支障の軽減が出来ません
説明会を聞いて、自分の当事者会の会話を思い出して、当事者問わず、人には「訓練する機会、場所」が必要なんだ、と感じました
I.Dareのご案内
お話があった「I.Dare」ですが、毎年、夏と冬(初春)に開催されています。2022年度の冬キャラバンは申し込みが始まっています
今まで「I.Dare」の対象は小学~中学生だったのですが
今年の夏から年齢という枠組みをやめています
代表理事の瀬戸さん曰く「そもそもSOMAの活動は、子供だからとか、大人だからとか、という枠組みで考えた事が無くて
本当に大切な事だけ伝えようとすると子供だからとか、大人だからとか、という枠組みで語れる事がほとんどないからです
ここから少しづつ理念もやり方も整えていきたいと思います」との事(ご本人のSNS投稿談)
SOMAの活動理念(ミッション)は「【ひと】が育つ環境をととのえる」でしたもんね、と納得して
色んな世代の方と一緒に過ごす機会なんて滅多に無いから、参加される方々全員の、かけがえの無い体験になるだろうな、と思いました
ご家族でも、子供さんだけでも、大人だけの参加も可能です
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今回のI.Dare冬キャラバンは12月26(月)~29(木)に開催されます
舞台は福津市。福岡県の北部に位置する、豊かな山・里・海がある地域です
福間海岸にあるシーガルインさんが宿泊地です
サップ(SUP、Stand Up Paddle Board)とフィットネスを掛け合わせて開発された「サップネス」で海のゆらぎを体験したり
猟師さんと山を歩いたり 農家さんと土をいじり山と里の恵みを頂いたり…
I.Dareが掲げている「生きる、遊ぶ、学ぶ」を体感する4日間となっているようです
下記がプログラムの一例。天候や状況によって予定なく変更する事があるようですが
・イノシシ猟師と共に行く猟師体験(わな猟)
・イノシシやシカの解体
・循環型農業を営む有機農家での作業
・生態学者と自然散策
・サップネスプログラム
・温泉とサウナ
・食事づくり
・羽釜でご飯炊き
・魚介の調理
中々体験出来なさそうなモノばかりですね…!
皆様にとって、かけがえの無い時間となりますように
お申し込みはこちらから
※今後の情報を受け取りたい方はメーリングリストの登録orSOMAのLINEお友達追加をして頂ければタイムリーにお手元に情報が届くので、ぜひどうぞ!
記事がお役に立てたならば幸いです
ではまた
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