数名の大人当事者が、自己流生存戦略をそれぞれ5分喋って質疑応答×人数分・・・という形式の対談イベントに参加しました
登壇者の方々、全員に共通している事は
・徹底的な自己分析と自己理解をしている事
・トライ&エラーを繰り返し続けている事
・無理をしていない事
と、感じました
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お詫び:私も例に漏れず「短期記憶容量が狭い」発達当事者の特性を記事内にてやらかしていると思います
今回、メモを取りながらこのレポートを書いてはいないです
登壇者の方の話の内容をごっちゃにしているかも知れないです
2人の方の話を1人分に書いてるかも知れないです
で、正直「この人は、この話をした」を正確に覚えておりませんので、お話を抜粋させて頂きました
思いっきり事実誤認ありましたら、お知らせ頂けると幸いです
登壇者トーク
1人目の発表者、女性当事者は家の中をzoomで見せながら、自宅の生活術を紹介
まず「ドライヤーを持って乾かすのが面倒くさい」という自分の対策で、置き型ドライヤーを見せてくれました
これで持たなくて済む
「私は○○が苦手なので~・・・」という言葉の後に次々に出てくる対策
見えなくなったら「無い」のと一緒なので、収納は棚のようなモノは一切無し(隠れちゃうから)
で、全部ラックのようなモノに生活用品を置いて、収納をせず「全部を見える化」していました
もう1つの工夫が「色の統一」でした
感覚の過敏さで、鮮やかな色はもちろん、何色も目に入ってくる事それ自体、結構な刺激を感じる当事者がいます
平均多数者が赤1色に認識する所を、過敏な一部の当事者は、真紅・赤・朱色の3色ぐらいの微妙な色合いも認識していたり、明るさを平均多数者の1.5倍に感じていたりしてます
その「色の情報量を落とす」対策として全部見事にモノトーン
「大変かな」って思いましたが、家電製品でも白か黒は必ずあるから、揃えるのは難しくない、と感じました
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IT研究者で慢性疲労症候群も持っている、私もリアルで御会いした事のある方
心理的安全の大事さと、他者から受容される事の大事さをスライドを使って話してくださいました
自己受容の前に「他者から受容される事」が大事、と仰っていました
彼は自身でも感じているそうですが「凸凹」を「らしさ」、と認めてくれる回りが居てくれて助かっている、との事でした
研究機関という所がそもそも「凸凹人間」が多い・・・と、いうより「凸凹じゃないとやっていけない面」があるそうです
ですが、凹みを理解されずに苦労した事も喋ってくれて「どうしても無理なら環境を変えるもアリ」と語ってくれました
彼の重要なライフハックは「苦手を回避する」事
ジャイアンがのび太を殴っているシーンを見るのも耐えられないくらい繊細な気質を自覚していて
テレビで自分が苦手なシーンが流れそうになったら、チャンネル変える
リアルでもケンカの場面になりそうになったら避ける
この気質の為に「平和主義な人」「協調性を保ちたい人」の認識をされ
凹みの部分も「仕方無いなあ」程度の認識で許容されて、周囲の評価もまずまずで働けているんだとか
お話を聞いていて、どの方向性でいくかは別にして「愛されキャラ」は生き抜く上で重要な要素と感じました
凸凹を「らしさ」と言って貰うには「頑張り」を魅せる・・・で、見せ方がそれぞれ
ADHDは天然、おっちょこちょいな頑張り屋さん
ASDは誠実、まじめ、素直、の評価で生き抜いてる人が多いような肌感覚があります
その人自身を「面白い」「こんな人」と受け入れてくれる周囲も大事な要素なんですけれど、それは当事者には「どうしようも無い環境要因」
で、ここがもっと緩くなって欲しいですね
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トライ&エラーの回数が凄い、20代半ばの、半クローズ就労している女性の話
学生時代から自覚があり、通算20回程バイトを変わる中で、自分の凸凹を把握して
クローズ就労で働き隠し通そうとしていたものの、あまりの特性の目立ちっぷりに、ある日上司から呼び出しをされ
2人しか居ない部屋で、やらかしリストを渡され、隠せなくなってカミングアウトしたそうです
今でも仕事は上手くいってないけど、絶望はしていないそう
その理由は「この仕事を辞めても生きていけるから(死にはしないから)」
・・・ここからのライフハックが凄かったです・・・辞めた場合の生きていく手段を徹底的に調べ上げていました
まず、生活コストを下げる事・・・家賃を抑えまくる
シェアハウスは安い、○○って方法はタダ、事故物件は安い・・・
私はスマホで、イヤホンの流し聞きをしていたので、見れて無いのですが
値段まで詳細にスライドで纏めてあるようでした(読み上げていたので)
次、凸凹が関係無い、本当に楽な仕事を見つける。自分で完結する仕事を持っておく
田舎のショールームの受付etc…言い方を変えれば暇で死にそうな仕事かもしれませんが
確かに「ミスして怒られる」頻度は少ないし、給料貰えるし
自分で完結する仕事はネットのアフィリエイト広告の「A8.net」というサイトの名前を出してお金を稼ぐ方法を喋っていました
(これも流し聞きだったので、詳細は覚えていませんが)
「事故物件の幽霊が怖いですか?私、働いて怒られる事の方が怖いです~」
「楽な仕事、探せばあるんですよ、探しとけば良いんですよ」
「暇な仕事かどうか、実際に偵察に行くと良いですよ。友人も偵察に行ってましたし」
と、軽妙な語り口で語るスピーカーさん
なるほど、彼女のファンが多い理由(フォロー約360,フォロワー約6700)がわかりました
この嫌味の無いシュールさと、「だるい、しんどい、面倒くさい」と、口も動かしながら、足も動かしてる行動力
また、トライ&エラーの中での失敗で心折れる時、どう立て直しているか?の質問で
「落ち込んだ時に見るフォルダ」という所に、今まで励ましてくれた過去のフォロワーさんのメッセージ等を貯めて
そこを見て落ち込みすぎないように、対策を立てているとの事でした
「落ち込むのがいけないのではなくて、もう落ち込むから、その対策を立てておこう」
すぐに実践出来そうなライフハックですね!
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最後の登壇者の方は「物事をポジティブに考える天才」さんでした
忘れ物が多い、記憶力が悪い、こだわりが強い・・・
大概、私達は「失敗した」と自己嫌悪に陥って、一日中引きずり続けますよね。そして恐怖や不安で前に進めなくなる
忘れ物を3回して、家とカフェの往復をした出来事を「散歩しろ、っていう神様のお告げ」「美味しいコーヒーが飲めて良かった」など
・・・これ「リフレーミング」という、物事の見方を変え、起こった事実の解釈を変えて
次の行動を良くする、気持ちを楽にする、という技法なのですが
ここまでリフレーミングが上手い方、初めてでした
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このイベント、参加者同士の交流もあったのですが、私用で途中退出させて頂きました
登壇者全員が「ライフハックの前の段階、スタンスやマインドが大事」と仰っていたようでした(と、twitterにて拝読しました)
ここ、とても共感しました
方向性を固めないと、歩き出せないですから
「凸凹なんて関係が無いくらい、楽な仕事を探し出す」
「凸凹許されるように職場で立ち回る」
対極の考え方をした当事者の発表がありましたが、どちらも間違っていないですよね
両者ともに、立派な「生き抜く戦略」!
終わりに
凹みをどうにか克服しようとせず受け入れて「道具や工夫でなんとか大丈夫」の領域まで持っていく
凹みと合わない環境ならば「逃げるが勝ち」
努力の方向は、楽な方、楽な方へ!
生き抜くエッセンスが詰まっていました
司会の岩切さんの最初のプレゼンで見せて頂いた「事前に沢山プレゼンの練習をした」ら
このぐらい喋れるというライフハックも生で見れて、口下手な私は勇気付けられました
素敵なイベントの企画、ありがとうございました
参加者の方の感想は、ハッシュタグ「#ハッタツハックツ」で検索すれば見れます
ではまた
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