「発達さん」「発達持ちの方」
私は発達障害者とは「生まれつきの脳機能の偏りが原因で、生活に支障をきたしている状態の方」と思っています。
つまり、脳機能が偏っていても【生活に支障をきたしている状態】では無い場合、発達障害者ではありません。
この【生活に支障をきたしている状態】かどうかの判断は、恐らく御本人の主観によります。
障害という程では無い、しかし全然困っていないと断言出来ない方もいるでしょう。
閲覧する方がどのような状態か様々ですので、サイト側が障害者と書くのは不適切と思っています。
ですので、状態を言及しない「発達さん」「発達持ちの方」という表記にさせて頂きます。脳機能が偏っている方、ぐらいに思ってください。
「定型さん」「定型の方」
サイトの性質上、どうしても発達の脳機能の偏りを持っていない方と比べる表現をする事があります。
その方々の事を「定型さん」「定型の方」という表記にさせて頂きます。
敵対視している訳ではありません。御了承願います。
「ADHD傾向の方」「ASD傾向の方」
サイトでは時々「ADHD傾向の方」「ASD傾向の方」という表現を使います。
これは発達持ちの当事者の方が症状改善の時の参考にして頂きたいからです。
同じ困り事でも、原因が違えば対策方法も変わってきます。
朝の支度の最中に気が散って、全ての支度が中途半端なまま時間が過ぎてしまい遅刻するのか(ADHD傾向の方に多い)。
朝の支度最中に何か気になり、時間を忘れて没頭してしまい遅刻するのか(ASD傾向の方に多い)。
発達持ちの方の遅刻の対策は○○すれば良い、と原因を考えず結果だけを見て対策を立てると、失敗するかも知れません。
せっかく対策を立てて実行をしたのに、結果が出なかったらやる気が無くなってしまいます。
御本人の傾向と合った対策を先にした方が上手くいきやすいはずです。
その目安として「ADHD傾向の方」「ASD傾向の方」という表記をさせて頂く事があります。
なお、医師からADHDと診断されていたとしても、ASDの傾向が無いとは言い切れませんし、ASDと診断されていたとしてもADHDの傾向が無いとは言い切れません。
このあたりは自己分析が大事になってきます。
最後に
私は「本人が生きやすくなれば、ADHDだろうがASDだろうが、名称や診断名なんて正直どうでも良い」と思っています。
同時に「本人が生きやすくなるのなら、ADHDやASDの診断名・概念を手段として使ったら良い」とも思っています。
私は発達障害・ADHD・ASDの概念が無かったら「努力不足のダメな人」でした。
概念があったからこそ「さあ、これから、どうしよう?」と考える事が出来ました。
その一方で「ADHD/ASDだから××なんだ、出来ないんだ」と失敗の原因を診断名のせいにしてしまう時もありました。
これからもあると思います。困り事の有無に関わらず、事実として脳機能は偏ってるのですし。
恐らく当事者の皆様が1度は考えて落ち込んだ経験があると思います。
そんな時は充分な睡眠と栄養を取って冷静になってから「私はADHD/ASD傾向があって、××という困り事がある。だったら、○○という対策が立てられるのでは?」という考え方をして欲しい、と願っています。
本来「現状よりも生活を良くする手段を得る為」に診断されたはずですから。
サイトの性質上、個人を診断名で分類する表現を使いますが、閲覧する方の生きやすさに繋がれば良いな、という想いで記事を書いています。