最愛の人の遺言の呪縛~「兄弟仲良く」引きずり続ける亡き祖母の願い~

こんばんは。ゆらりです。

もう会えない大切な方への「お願い」ってありませんか?そして、その願いをずっと抱えていませんか?

それは、その方の「本当の願い」でしょうか

あなたが苦しんでまで、叶えて欲しい願いなのでしょうか

自分を責めている方へ、叶えてやれなかったと後悔をしている方へ、叶えなくてはと思ってる方へ

ちょっとでも心が軽くなりますように、ちょっとでも自分を許してあげれますように

そして、自分の人生を歩めますように

そう、願いながら書いています。

存在否定する兄弟と、愛してくれた母親の言葉「兄弟仲良く」

これは、私の母親の話です。私の母親は末っ子で、父親が違う兄と姉が居ました。

母親は再婚相手との間に生まれた子供です。

その再婚相手、母親の父親は酒乱でした。酒に酔うたびに暴れるので、母親、母親の兄、母親の姉は毎回外へ逃げ出していたそうです。

兄弟の中で、酒乱の男と血が繋がっているのは母親だけです。なので、兄弟から何かと辛く当たられていたみたいです。

子供だったから仕方無かったんだろうけど、と言いながら私に話してくれたのですが、姉(私の伯母)から「お前さえ生まれなければ良かったのに」と言われた事があったと聞きました。

強烈に頭に刻まれている言葉で、当人は兄弟と歳が離れている為、殆ど家族と過ごした記憶が無いそうですが、この言葉だけは覚えているそうです。

自殺を扱ったテーマのテレビ番組を見ていて「死にたいと思って本当に行動に移してしまう人の気持ちが理解出来ない、死ぬ怖さが勝つと思う」という主旨の、番組にリアルタイムで寄せられた視聴者感想がありました。

それを聞いて「ああ、人は簡単に死ねると思うよ、あの時死んでたかもしれないね」と真顔で淡々と口にした母親をハッキリ覚えています。

そんな辛く当たられていた子供の時、大事にしてくれたのが自分の母親だったそうです。

「お前さえ生まれなければ良かったのに」と言われた時に命を自ら絶たなかったのは、自分が死んだら最愛の母親が悲しむだろうと思ったからだそうです。

その最愛の母親が言っていた言葉が「兄弟仲良く」でした。

母親は兄弟から辛く当たられていた事を言えなかったそうです。

自分を大事にしてくれる人を悲しませたくないから。

確か母親が28歳の時に亡くなったと聞いています。

この話は、親戚がお互い忙しくなって会わなくなった頃、私が高校生の時に聞きました。

その後の姉との関係

その後の母親と兄弟との関係、特に姉(私の伯母)との関係は、私が聞く限り決して良いものではありませんでした。

まず、私が物心付かない時に、伯母が交際相手の車のローンの連帯保証人の欄に「名前を書いて」と母親に頼み、支払いの請求が回ってきて揉めた

まあ、確認しなかった私も悪かったけど、一応の姉が連帯保証人の所に妹の名前を書かせるか?!と衝撃を受けた

問い詰めると「連帯保証人」の意味をあまりわかっていなかったので呆れた

その後しばらくして、伯母から「信用無くて家を買えないから名義を貸して欲しい(=代わりに家を買って欲しい)。ローンは自分が払うから」というお願いをされた

車のローンの支払いが滞った方の「ローンは自分が払うから」の言葉…

もちろん、断ってます。「名義貸し」という犯罪に加担しろ、という事ですし…

ちなみに「家を買ってあげて、ローンの支払いが滞ったら、訴えたら良い」と思う方、名義貸し行為自体が犯罪で、名義を貸した人が悪いという事で訴えられません。

仮に母親がお願いに応じたとして、伯母が「お金が無いから払えない」と言ったらローンを払うのは(本来当然ながら)名義人の母親です。

この2つの話を聞いたのは、私が大学生の頃でした。

伯母が突然「事故に遭って入院する事になったから、飼い猫の世話を代わりに見て」と連絡が来た時に聞かせてくれた話です。

私は通学で片道1時間半程度かかり、講義もかなり詰め込んで入れていた時期だったので、実際的に手伝う事が出来ませんでした。

出来た事は、母親の話の聞き役になる事だけでした。

曰く、猫の世話以外に、最初は毎日、伯母から連絡が来て病院に何かしら届けていた

母親も比較的融通がきくものの、仕事をしていたので「○曜日と○曜日だけは仕事が忙しいから、頼み事をしないで」と言ったら、母親が言った曜日以外は毎日頼み事をされた

連絡が来て慌てて病院に行ったら、結婚して苗字が変わっていて病室を見付けるのに苦労した

猫の世話を旦那さんに頼めないか尋ねたら「仲が悪いから無理」と断られた

過失割合が6対4の、タイミングが違えば伯母が加害者になっていそうな事故だったが、慰謝料をなるべく多く貰いたいからと言って「入院して、自分が生計を立てている舞踊をする事が出来なくなった精神的苦痛を受けている事実を妹として語って」と言われた

「交流が無くて、わからないから語れない」と断った

事故相手は18歳ぐらいで、遠い所から実家を離れて就職したばかりの方だった

必要分の慰謝料は貰ってしかるべきだけど、これからの未来ある人から、タイミングが違っていたら、自分が相手を入院させていたかも知れないという不慮の事故なのに、なるべく多くの慰謝料を取ろうとする根性に吐き気がした

「なんで母さんのような人が早くに死んで、あんな人がまだ生きているんだろう」話を聞いていた時に、私が一番印象に残っている母親の言葉です。

写真で見た、会った事が無い母親の、母親の顔と、中学時代に見た母親の姉の顔は、そっくりそのままの顔でした。

退院してからは、連絡が途絶えました。

またもや突然の電話

退院から数年経った、GW明けに「手術する事になったから飼い猫の面倒を見て」と、また伯母から電話がかかってきました。

肺ガンのようです。

生活状況を聞いてみると、月収が5万ほどで、家賃が約10万の家に住んでいる(数年前までは離婚した旦那さんが払っていたみたいです)。

年金は未納期間が多過ぎて貰えない。

以前の事故の慰謝料と医療保険でおりたお金で生活費や家賃を賄っていたようです。

伯母の家に母親が行くと、モノが溢れかえって、掃除は全然されていない状態でした。

旅行で貰ってきたであろう大量のアメニティグッズ、祖母の衣類、伯母が18歳頃の衣類、壊れた電気ポット3つ、windowsXPのパソコン、レコード、分別しきれていないゴミ…引越しを3回ほどは経験しているはずですが、1度もモノを捨てた事がないような家の有り様…

現在、家族総出で掃除をしています。45リットルの自治体指定のゴミ袋を50枚は既に使っています。

後、50枚は確実に使うでしょう。今のところ、殆どの休日が掃除で潰れている状況です。

それでも自分の姉の面倒を見続ける理由

「母さん、優しいなあ。また、あれ買ってきて、これ買ってきて、って言われて、また病院に呼び出されてるのに、本人に文句も言わずに」

予想していた事ですが、自分が欲しい物を頻繁に電話で連絡してきています。母親は、その度に入院先に持っていっています。

日本の制度では大抵、人が亡くなった時は、最終的に親族に連絡が行き、後始末を全て任されるので、最悪の事態を避ける為に、今のうちに家の片付けをしている、面倒を見ているのはわかります。

それでも、母親の姉に対する態度は、聖人君子か、と思うほど優しいモノでした。

もちろん、愚痴は言うものの、上記のような事を自分にした相手にする態度にしては、立派過ぎます。

「別に優しくないよ。兄弟だから、ただそれだけ。責任感のみ。「兄弟仲良く」って言われたし」

そう、私に言葉を返してくれました。

もし祖母の「兄弟仲良く」の言葉が無かったら

顔も知らない祖母ですが、母親の事を大事に想っていた人なんだろう、と母親の話からも伺える方です。

「兄弟仲良く」という言葉も、助け合って皆幸せにね、という想いからの言葉だったのでしょう。

実質上、伯母の面倒を見ないと、余計に後がややこしくなります。だから世話をしている面もあります。

けれど、もし祖母の言葉が無かったら、母親の気が少しは楽になってたんじゃないか、傍に居る私には思わずにはいられません。

自分を責めている方へ、叶えてやれなかったと後悔をしている方へ、叶えなくてはと思ってる方へ

祖母の「兄弟仲良く」という言葉は「幸せを願う」からこそのアドバイスだったと思います。

ですが「兄弟仲良く」とは、祖母が考えていた「幸せになる為の手段」の一つです。

手段にこだわって、幸せじゃなかったら、本末転倒では無いでしょうか?相手は「あなたの幸せ」を願ったのに。

もし、自分を想ってくれている方に「○○しなさい」と言われ叶えられずに悩んでいる方、相手の方は「○○」自体をして欲しかったんでしょうか?

その「○○」は手段ではありませんか?だったら、こだわらなくて良いと思います。相手の方の願いはきっと「幸せになって」でしょう。

気持ちが少しでも軽くなりますように。

ではまた。

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