こんにちは。ゆらりです。
発達障害ってなんですか?…いきなり聞かれて明確に答えられる方、いらっしゃるでしょうか。
私が診断を受けて間も無い頃、当事者の方はどのように対策を立てて生活をしているのか気になり、沢山の方に話を聞きました。
すると、本当に同じ診断名を付けられたのか、と疑問に感じる程、それぞれ抱えている困り事も、その程度も個別に違います。
ですが、間違いなく(発達傾向がある方を含め)当事者の方です。何かの共通項はあるから同じ診断名を受けたはずです。
答えが出ないまま生活をしていましたが、テレビ番組の特集で腑に落ちる表現を聞きました。
納得出来る表現を知れた事で、自己受容の助けになりました。
自分の中で「発達障害とは」を納得出来ていないモヤモヤした方もいらっしゃると思います。そんな方の参考になれば幸いです。
発達障害とは
発達障害とは「生まれつきの脳機能の偏りが原因で、生活に支障が出ている状態です。
当事者の方は程度の差はあれ、生活に困っています。困り事を解決したい、マシにしたいから病院に行きます。
病院に行く程に「生活に支障が出ている状態」です。
※診断を受けると医療保険に入り辛くなる等のデメリットを考えて、病院に行かない選択をしている方も居ます。
そして、様々な研究で、発達持ちの方は定型の方と比べて違う脳の反応が見られています。この点が「生まれつきの脳機能の偏りが原因」の部分になります。
この二点を言い表すと赤線の説明になります。
環境によっては「障害」では無い?
度々「大人になってからわかった」と当事者の方から聞かれるのは、子供の時に致命的に支障が無かったからです。
脳機能が偏っていようが、生活出来れば問題は無いのです。
忘れ物をする事を例に取ります。学生生活では、一ヶ所に大事な物をまとめて持ち歩く事で、生活に致命的な支障は出ません。
ですが、働き始めると「一ヶ所に大事な物をまとめる」という事が出来ない環境(状況)が発生します。
職場から取引先に移動する時に契約書を忘れる。次の取引先では契約書は忘れなかったけど印鑑を忘れる。致命的ですね。
例に挙げたように「自分の上手くいく方法を使う事が出来ない環境になった」時に支障が出ます。
周囲の納得で殆ど「障害」では無くなる。
発達持ちの方は出来ない事は最初から出来ません(慣れの話は置いてください)。
出来ない事を補う形での独自の対策(≒代償行為)が使えない環境だと支障が出ます。
特に、職場では独自の対策が使えず「発達持ちの方が障害者化」する事が多いように見受けられます。
私の場合ですが、記憶力が極端に悪い(ワーキングメモリの量が極端に少ない)ので、メモを取る量が平均の2倍以上になります。
私を発達持ちと見なければ「不必要にメモを取る人」とうつります。周りの方は何の気無しに「そんなにメモしなくても良いよ」と言います(周りの方の善意とわかっているのですが)。
記憶容量が平均の半分以下の能力で周囲の方と同じ業務を滞り無くしないといけません。不可能です。
幸運にも、御理解ある方が職場にいらっしゃったので、私は現在は働けています(全ての方には当事者だとは言っていません)。
メモを取る事も黙認してくださいます。むしろ取らないと不安がられます。
こんな状態の当事者も居ます。
※薬を常用し、いくら対策を立てても、どうしても体調不良になって、使えなくなる状態になる事が今でもあります。
ですので、私は自分で「発達障害に片足は突っ込んでいる」と自分で思っています。
最後に
発達障害の解釈、いかがでしたでしょうか。いまいち自分の中で整理が付いていない方の助けとなれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
参考
- NHKハートネット https://www.nhk.or.jp/heart-net/topics/4/
- 粳間剛,高次脳機能障害・発達障害・認知症のための
邪道な地域支援養成講座,三輪書店,2017 - 香山リカ,「発達障害」と言いたがる人たち,SB新書,2018
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